洋室と納戸、サービスルームの違いって何？ 部屋として表記出来ない理由について

目次

• ○  納戸とサービスルームに違いは？
• ○  「納戸」「サービスルーム」の他の呼び方や表記
• ○  納戸は、「基準よりも採光のための窓が小さい部屋」のこと。
• ○  洋室と同等もしくはそれよりも広い部屋でも納戸表記なのは・・
• ○  「納戸」＆「サービスルーム」のメリットや注意点
• ○  マンションの納戸・サービスルームに注目！
• ○  お部屋探しは間取り表記に注目するより広さ（専有面積）で探してみる
• ○  まとめ

納戸とサービスルームに違いは？

マンションや戸建ての間取図でたまに見かける「納戸」や「サービスルーム」という文字。
一見他の部屋と同じように見えますが、実は建築基準法に定められた「居室（※）」には認められない部屋であり、トイレや洗面室、廊下などと同じ分類に分けられます。
つまり「納戸」や「サービスルーム」は言い方が異なりますが、同義語で同じ意味として利用されています。
よって明確な違いはございません。

「納戸」「サービスルーム」の他の呼び方や表記

建築基準法上「居室」と認められない部屋が「納戸」や「サービスルーム」と表記されます。
そのほか「DEN」「F（フリースペース）」「ワークスペース」などと表記される場合もありますが、基本的には同じで、「洋室」や「和室」と表記していないため、さまざまな呼び方をしてその空間の付加価値をアピールしています。

また、納戸やサービスルームは居室としてカウントされませんから、間取りは3LDKではなく2LDK＋S
（サービスルームの略）、または2SLDKなどと表記されます。

納戸は、「基準よりも採光のための窓が小さい部屋」のこと。

居室として認められるには、採光や通風など一定の条件を満たすことが必要になります。

そのため、窓のない部屋や一定条件を満たしていない部屋は、必然的に居室ではなくなります。

建築基準法によると、「住宅の居室には採光のための窓などを居室の床面積の7分の1以上の大きさで設けなければならない（建築基準法28条1項）」と定められています。

洋室と同等もしくはそれよりも広い部屋でも納戸表記なのは・・

納戸（窓が小さい部屋）は、収納スペースとして活用されることが多いですが、中には洋室よりも広いのに納戸表記がされている物件もあります。
窓があっても『S』などと表記されている場合は、定められた窓面積（部屋の面積に応じた面積が必要）がないため、居室と表記していないのだと考えられます.。
そのため洋室より坪数が多くても、明かりや通風を確保できないという理由で納戸表記になるケースが生まれるのです。

これを踏まえると、洋室よりも少し暗いだけなら、広い納戸を居室として活用しても問題ないと思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、納戸には洋室に備えられている設備がついていない可能性があります。

「納戸」＆「サービスルーム」のメリットや注意点

建築基準法上「居室」と認められない「納戸」や「サービスルーム」は、たいてい窓がないか、あっても採光するには不十分です。
それは見方を変えれば、日が当たらないのでモノをしまっておいても日焼けしない、というメリットでもあります。

一方で、窓がない（あっても小さい）「納戸」や「サービスルーム」は換気がしにくく、エアコン用の電源や設置が出来ない、コンセントが無いまたは少ないことがほとんどですから、長時間過ごす場合は湿気や温度管理に注意が必要となります。

新築マンションで「納戸」や「サービスルーム」をワークスペースや趣味の空間などに使用したい場合、コンセントがあったほうが便利ですから、物件選びの際に確認しましょう。

もちろんリフォームすれば、好きな位置にコンセントや照明を取り付けることができます。

マンションの納戸・サービスルームに注目！

特にマンションで左右に隣戸のある中住戸は、窓を設けにくいため「納戸」や「サービスルーム」が生じやすくなります。
そのため、3LDKの間取りを十分つくれる広さがありながら、2LDK＋Sと表記されてしまいます。
「マンションをネットで探す場合、「3LDK以上」などの条件で探されている方が多いのですが、洋室と表記出来ないマンションの間取りが「2LDK＋S」と表記されてる場合、検索に引っかかりません。
広さは3LDKと同等ですからもったいないですよね。

お部屋探しは間取り表記に注目するより広さ（専有面積）で探してみる

多くの人は「2LDK＋S以上」より「3LDK以上」で検索しがちですが、その分「納戸」などがある住戸は購入希望者が減る分探しやすいといえます。
しかも、リフォーム＆リノベしたお部屋は本来の広さを十分に活かした空間に変えることができます。
収納スペースがたくさん欲しいという人や、趣味を満喫したいという人にはピッタリですし、ライフスタイルに合わせて間取り変更する際も、m2数に応じた広さを確保できます。

最初からリフォーム前提で考えている人は間取り表記や部屋数よりも希望するm2数で探してみるようにしましょう！

まとめ

今回は、納戸と洋室の違いについてご紹介しました。

納戸は洋室としても使用できますが、居室として必要な設備がない場合があるので注意が必要です。

そのため、これから納戸付きの住宅購入を検討している場合は、内見時にしっかりと確認しておきましょう。

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